ゆとり世代を馬鹿にしている老人こそゆとりそのもの。

私は完全なゆとり世代ではないが、ゆとり教育を少なからず受けてきた世代である。

自分が子供の頃はゆとり教育など意識したこともなくそのまま育ち大人になって「これだからゆとりは」と言われる日々を送っている。

義務教育において誰が教育について決めるかと言えば政治家であり、その政治家を選ぶのは大人たちなのである。

自分が大学生の頃、よく教授はゆとり世代につて語っていた。自分の出身大学は頭がいい大学とはお世辞にもいえず大教室ともなると時には騒がしくなっていたからである。

自分も年齢上は大人といえる。しかしゆとり世代を馬鹿にしている大人は自身の非を棚上げしているのではないだろうか。

大人になって学生時代にもっと勉強しておけばよかったと思ったことがあるひとは結構な数いるのではないだろうか。学生時代というのは勉強やこの一瞬の大切さをわかるのはなかなか難しい。ゆとり教育であっても自分自身で切磋琢磨することもできたかもしれない。しかしそれに気がつくのは非常に難しい。

これはゆとり世代でも非ゆとり世代でもおなじことだ。できるなら勉強をしたくない子供が大半であろう。そんな中で大人たちが選んだ政治家がゆとりを招いたのである。「これだからゆとり世代は」なんて言葉を発している大人たちは自身に非があることをわかっているのだろうか。あなたたちはゆとり以上のゆとりなのである。

真のゆとり大人は「政治家が決めたこと」なんて言うかもしれない。そんなことを口に出してしまえばゆとり大人の証明になるだけだ。「最近の若者は政治に興味がない」とさんざん言っておきながら何十年の間考えもせず同じ党に投票し続けてきた。あんたたちは本当にゆとりだよ。

ゆとりを批判する大人は同年代が見えているのだろか。おそらく見えていない。「ゆとり世代が」なんて考える大人は一応それでも社会的地位がありそれなりの職業に就いているのだから。だから知らないのである。同年代の社会的地位が低い人たちのことを。同年代の社会的地位が低い人たちとの接点なんて大人たちにはない。自分は大学生の時にアルバイトをし、そういう荒れている大人たちをたくさん見てきた。

さっきの教授の話についてもそうである。教授になるくらいだからいい大学出身なのだろう。今のFランクと昔のFランクは違うと思うが、それでも当時のFランクを見たことがあるのだろうか。きっとないだろう。

ゆとり世代は被害者なのだよ。御大人たちの責任であるのに、自分の責任をゆとり世代に押しつけるのはいかがなものかと。